人間の脳は10%しか使われていない?
投稿日時:2017-10-02 14:29:34
人間の脳みそは全体の10%くらいしか活用されておらず、あとの90%は休眠している……そんな噂をきいたことがないでしょうか?確かに、ケガや病気で脳細胞が破壊されても、リハビリなどによりある程度回復できますから「眠っていた部分が目を覚ました」と思えるかもしれません。しかし、実際のところ脳細胞はほとんどがきちんと活用されています。
何故脳が10%しか使われていないと考えられてきたかというと、人間の脳は脳機能において重要な10%程度の神経細胞とは別に「グリア細胞」と呼ばれる物質が残りの90%のほとんどを占めているからです。このグリア細胞がかつてはさほど重要な機能をしていると考えられていなかったため、このような噂が生まれてしまったのです。
現在では、このグリア細胞も脳機能において重要な役割を担っていることがわかっています。リハビリなどを行って脳機能がある程度回復できるのは、失われた細胞の機能を、他の部分が代替して行うことができるようになっているからです。決して眠っていた細胞が活動を始めたからではないのです。
今では常識のように思われていたことでも、研究が進むにつれて真実がわかることがままあります。自分の先入観を取り去って、正しい最新情報を考えることが重要です。